みなさま、こんにちは。先日、株式会社木下商会さんが設計デザインされたオフィスの公開イベントにお邪魔させていただきました。設計担当の方に、難しかった部分やこだわりの部分を伺いながら案内いただいたので、見どころ溢れるこだわりのオフィスについてレポートしていきます!株式会社 木下商会住所:〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町1-5-15 ロッソバクロ3階TEL:050-1742-0760(代表)HP:https://kinomoto-firm.co.jp/オフィスの概要スケジュール2023年8月初旬 IT関係の会社様から木下商会さんにオフィス設計の依頼2023年9月1日 着工2023年10月中旬 竣工オフィス設計を約1ヶ月で行うというタイトスケジュール...!着工してからも変更追加をしながら進められたそうです。すごすぎます...オフィスのテーマは「洞窟や迷路のような遊び心あるオフィス」こちらの会社様、社員数は100名ほどですが出社率は3割程度なので、全53席(会議室等も含む)だそうです。その分、それぞれの仕事スタイルに対応した、様々な執務ブースが計画されていたので、順番にご紹介していきますね!各ブース一覧透明ディスプレイを使ったEntrance入るとまず目に入ってくるデジタルサイネージ。こちらなんと、国内初事例の「透明有機ELディスプレイ」透明有機ELディスプレイって・・・?正直私もあまりよく知らなかったので、調べてみました。透明有機ELディスプレイとは、ガラスのような透明感のあるパネルに鮮明な映像を映すことができるサイネージ、だそうです。映像が流れているのに、向こうの空間も少し望めて、不思議な感覚になります。ちなみに写真に写っているのが今回案内してくださった、設計担当の泉さんです。Cloak入り口入って右手には、社員さんのコートをかけたり勤怠を打つクロークスペース。空間を仕切る壁ボードは、今後色々な物を掲示したりできるよう、有孔ボードを使ったそうです。そしてこの暖簾は、お客様が描かれたものだそうで、、シンプルな有孔ボードに良い味を加えていて、とても素敵でした!Phone boothこちらは防音性もある個室スペース。間仕切り壁はソファの芯材などで使われるチップウレタン。ウレタンの端材を集めて再生した製品の為、ロットによって色味が変わるので、全体を同じ色味で揃えることが大変だったそうです。置いているチェアはリクライニング機能もあるので、仮眠スペースとしても使うことができます。Meeting roomさて次の部屋は・・・と木製のドアを開けようとすると、!フェイクの扉でした・・本当の扉は、白い壁に溶け込んでいました。まさに遊び心!!開けると中は一面ブラウンの世界。ベルベット生地の壁に囲まれて、薄暗い空間の中に、中央のデスクだけがポツンと照らされていて、怪しげで魅力的な雰囲気のある会議室でした。果たしてどんな会議が行われるのでしょうか、気になります。笑WORK -Arch-続いては、毎日出社されるという経理の社員様方の執務スペース。バックオフィスの方々はシビアな情報管理を行うので、カーブのかかったカウンターで背中を取られないようなデザインにしているそうです。業務内容や執務スタイルによって、デスクの形状までデザインされていました。そして、オフィスにシアーカーテン。あまり見ない組み合わせですが、柔らかい雰囲気が出ていいですね!と言うと、「これ、偶然発見したんです」と泉さん。工事中、薄い養生を窓に貼って作業していたところ、日中そこから差し込む光が心地よく、急遽シアーカーテンに変更したそうです。タイトな工期で進める中で生まれた、素敵なアイデアでした。Board roomこちらは打って変わって"和"なお部屋!重役の方々の執務空間です。小上がりが欲しいという要望を受け、畳の小上がりを設けています。この部屋には窓がないので、壁面にフェイクの障子をあしらうことで、向こうにも空間があるかのように見せ、閉鎖的にならないようにしているそうです。WORK -Square-オレンジの布パネルがパッと映える、カウンターデスクスペース。造作上部に埋め込まれた照明から席ごとに光が落ちていて、なんとなく囲われている感覚になり、集中力がUPしそうなブースでした。反対側の席はシンプルなカウンターデスク。かと思いきや、こちらにも遊び心が。デスクなどの天板で多く使われるメラミン化粧板の、普段は接着してしまって見えない裏面を仕上げ面にしたそうです。確かに、メラミンの裏の素材って、それ以外であまり見ないかも・・・新鮮な質感のデスクになっていました。WORK -Alley-こちらはパーテーションで区切られた集中執務ブース。その隣にはハイカウンターベンチがあって、向かいの窓を眺めながら、ちょっと一息休憩もできます。座ったところからの景色。外を眺められる、でも目の前のブースにいる人は目に入らない程度の高さにこだわって製作されたそうです。dtc Baseお客様は動画撮影や配信もされるとのことで、撮影はもちろん、様々なイベント時にもフレキシブルに使うことができる広いスペースです。壁面に"ドーン"と描かれたグラフィックは、暖簾と同じくお客様が描かれたそうです!ここに描かれた顔は実際の社員さんだそうで、実はまだその社員さんは自分の顔が描かれていることを知らないそうです...笑移転後にびっくりされることになりますね...!dtc BAR最後はなんとBarスペース!アメリカンダイナーのような、本格的なバーカウンターです。こちらの会社の社員さん方はお酒好きな方が多いそうで、これからワインクーラーを設置し、カウンター上のワインホルダーにはグラスも並ぶそうです。オフィスにこんなBARがあったら、社員様同士のコミュニケーションも増えてとっても楽しそうですね✨まとめここに書ききれないほどの、こだわりと遊び心が詰まった、とってもお洒落なオフィスでした。住宅のインテリアコーディネートとオフィス設計だと、用途が違うので全く違う世界のように感じていましたが、空間の使い方、魅せ方、素材や質感へのこだわりなど通ずる部分も沢山あって、とても勉強になりました!木下商会の皆様、案内いただきありがとうございました🌿