白と黒の無彩色でお部屋をコーディネートする「モノトーンインテリア」。海外インテリアのように洗練された印象で、憧れている方も多いのではないでしょうか。ただ、コーディネートが難しそう、やりすぎると「ダサい」と思われてしまうのでは...といった懸念点から、自宅に取り入れるのを躊躇している方もいるかもしれません。今回の記事では、モノトーンインテリアで失敗しないための基本的な方法から、ぐんと垢抜けるテクニックまで紐解いてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。モノトーンインテリアとは?冒頭でも少し触れましたが、モノトーンインテリアとは「無彩色」を基調としたコーディネートのことを言います。 つまり、白色と黒色、それからグレーも。シンプルでありながらも洗練された印象に仕上がるので、国内外や年齢を問わず支持されているインテリアスタイルです。また、一口にモノトーンインテリアといっても、北欧テイストやナチュラルテイストなど様々なテイストがあるので、好みに合わせて楽しむことができるのも魅力です。モノトーンインテリアはダサい?デメリット解説モノトーンインテリアが「ダサい」と言われる理由は、コーディネートの方法によってはデメリットが生じてしまうからです。デメリットは、主に下記の3つ。無機質で殺風景なお部屋になる暗く重たい印象になるのっぺりとした印象になる無機質で殺風景なお部屋になるモノトーンインテリアは、カラフルなお部屋に比べて無機質で殺風景な印象になってしまうという懸念点が。無彩色は生活感を軽減してくれる一方で、やりすぎてしまうと温かみに欠けてしまうカラーでもあります。そのため、ほっと落ち着いてくつろげるような空間にするのには、すこし工夫が必要なインテリアスタイルなんです。暗く重たい印象になる暗く重たいイメージのお部屋になるということもデメリットのひとつです。これは特に、黒色を多用したときに懸念される点。 そもそも色の持つ効果として、トーン(明度)の低い黒色は、暗く重たい印象を与えるという特徴があるため、コーディネートでは工夫が必要です。のっぺりとした印象になるまた、無地の黒と白でコーディネートすると、モノトーンインテリアは単調で立体感に欠けてしまうことも。のっぺりとした印象の空間になる可能性もあるので、立体感を演出することが大切です。このように懸念点があるスタイルですが、すこしのポイントを抑えるだけで素敵なモノトーンインテリアに仕上げることができます。これらのデメリットを念頭に置いてコーディネートを進めていきましょう。モノトーンインテリアのメリット弊社事例:非日常で贅沢なひとときを「ダサい」と言われることもあるモノトーンインテリアですが、ポイントを押さえてコーディネートすればとても素敵なお部屋に仕上がります。モノトーンインテリアのメリットは、大きく分けて2つあります。モダンで洗練された印象になる初心者でもコーディネートが簡単モダンで洗練された印象になるモノトーンインテリアは、モダンでかっこよく、洗練されたお部屋になります。カラフルな配色に比べて、無彩色は空間をすっきりと整った印象にしてくれるカラー。雑多なイメージを抑え、生活感を軽減するという効果もあるので「お部屋を整った印象にしたい」「洗練された雰囲気にしたい」という方におすすめなんです。初心者でもコーディネートが簡単初心者でも簡単にコーディネートができるということもメリットです。お部屋をコーディネートするうえで、カラーは多ければ多いほど、アイテムの組み合わせは難しくなっていきます。その点、モノトーンインテリアで用いる無彩色は、どんな色とも相性の良いカラー。 また、ほかの色やアイテムの素材感を引き立ててくれるのが特徴です。「インテリアに自信がない」「カラーコーディネートの知識がない」といった初心者の方でも、迷うことなく安心してお部屋をコーディネートすることができます。モノトーンインテリアの作り方「基本の3ステップ」それでは次に、モノトーンインテリアの作り方として「基本の3ステップ」をご紹介します。 失敗しないためにも、この作り方の基本をしっかりと抑えることが大切です。基本のステップは、下記の3つ。白色と黒色の比率を決めるグレーをプラスする素材感のあるものをプラスする難しそうと感じている方も、この3ステップを抑えるだけで大丈夫です。それでは、さっそく見ていきましょう。白と黒の比率を決める1つ目のステップは、白色と黒色の使う割合を決めるということ。先ほどデメリットについてお話したときに触れた、黒色の持つ特徴については、この点と深く関わっています。単純にモノトーンにするというだけではなく、どちらの色の割合が多いかでお部屋の印象は大きく変わるので、比率を決めることはとても重要です。たとえば、上の画像のように白色が多いと、明るく清潔感のある印象に。 また、白色は空間を広く見せる効果もあるので、狭いお部屋や開放的な雰囲気にしたい場合には、白色をメインにすると良いでしょう。弊社事例:和室がここまで生まれ変わりました反対に黒が多いと、シックで落ち着いた印象に。 モノトーンインテリアのモダンな雰囲気が増し、都会的でスタイリッシュなお部屋に仕上がります。ただ、先ほどもお話したように、黒色を多用しすぎると、どうしても重たい印象の空間になるという懸念点があります。画像のように、工夫次第で素敵なスタイリングに仕上がりますが、迷った場合は、白色の割合を大きくすると失敗のリスクをぐんと減らすことができます。グレーをプラスする2つ目のステップは「グレーをプラスする」ということです。「モノトーン」=「白黒」と思われるかもしれませんが、無彩色であるグレーもぜひ取り入れてほしいカラー。白色と黒色だけで構成したモノトーンインテリアは、どうしてものっぺりと単調で味気のないお部屋になってしまいがちです。 そこでグレーのアイテムを取り入れることで、コーディネートの色合いにグラデーションが生まれます。画像の白い建具のお部屋でも、テーブルは黒色、ソファやラグなどの大きな面積にグレーを配色しています。白・グレー・黒のグラデーションによって、のっぺりとした単調さがなくなり、立体感や奥行きのある空間に。素材感のあるものをプラスする弊社事例:洗練された無骨さ。都会の隠れ家へようこそ3つ目のステップは「素材感のあるものをプラスする」ことです。無機質で殺風景な印象になりやすいモノトーンインテリア。その印象を軽減するための工夫として、ファブリックなどの柔らかな素材感のあるものでお部屋にニュアンスをプラスすることが挙げられます。弊社事例:シンプルで、洗練された暮らしをこちらの弊社コーディネート事例は、モノトーンで揃えているのですが、セラミックのリビングテーブルやファブリックのソファ、扉の表面にツヤ感のあるTVボードなど素材感があるものをミックスさせております。また、素材感を変えるときは空間を締める割合の大きいものに取り入れると、イメージを大きく変えることができます。たとえば、ソファやカーテン、ラグなど。リビングの主役とも言えるソファは布製のものを選び、クッションやブランケット、ファー素材などをプラスするのもおすすめです。窓周りを彩るウィンドウトリートメントには、カーテンやブラインドなどさまざまな種類がありますが、布製のカーテンであれば無機質さを軽減できます。味わいの感じられる天然素材を選ぶのもいいかもしれません。ラグは、画像のように毛足の長いものやマイクロファイバーなど柔らかな質感のものを選ぶと、より温かみのある雰囲気に。また、モノトーンインテリアにしたくても、賃貸で床の色が変えられない...という場合も、思い切ってラグやクッションマットを敷くことで、お好みの色に変えることができますよ。このように、カラーだけではなく「素材感」にも注目して、お部屋に置くアイテムを選んでいってみましょう。 無機質さが軽減され、ぐんと味わいのあるお部屋に変わっていくはずです。ダサくない!モノトーンインテリアが垢抜けるテクニック6選弊社事例:シンプルスタイリッシュで洗練された空間にさて、ここまでモノトーンインテリアの「ダサい」と言われてしまうデメリットやメリット、基本の作り方について紐解いていきました。ここからは、モノトーンインテリアが垢抜けるテクニックについて、お話していきます。さきほどの基本の3ステップに加えて、こちらのポイントを取り入れることで、さらにおしゃれなお部屋を作ることができます。配色の黄金比を取り入れる観葉植物を取り入れる差し色を取り入れる異素材を取り入れる木製家具や天然素材を取り入れる多灯照明を取り入れる配色の黄金比を取り入れるモノトーンインテリアだからといって、ただ白色と黒色のアイテムを集めればいいだけではありません。インテリアコーディネートでは配色の黄金比を意識することもがとても大切です。こちらの画像でも、下記のような配色の黄金比をもとにコーディネートされています。ベースカラー70%(ホワイト): 床、壁、天井などの広範囲に使う色メインカラー25%(ブラック): カーテン、ラグ、家具などに使う色アクセントカラー5%(レッド):クッションなどの小物に使う色黄金比をしっかり押さえておくと「なんだかのっぺりとした印象でダサい」といった失敗するリスクをぐんと減らすことができます。差し色(アクセントカラー)を取り入れる続いてのテクニックは「差し色」つまり、アクセントカラーを取り入れるというもの。先ほどの配色の黄金比を元にアクセントカラーを加えると、暗い印象を和らげ、パッと華やかなスタイリングに変えることができます。モノトーンはどんな色とも相性が良いので、色の組み合わせを気にする必要がありません。好きなテイストに合わせて、色を選んでみましょう。アイテムとしては、クッションやフラワーベースなどの小物に取り入れると、季節や気分に合わせて気軽に模様替えできるのでおすすめです。たとえば、上の画像のリビングには、ビビットカラーであるイエローを取り入れています。 照明やテーブルトップにも同じカラーを配色し、メリハリのあるおしゃれな空間に。 明るい色合いで、リビングでの会話も弾みそうです。こちらの寝室は、壁面のアートに淡いペールトーンを取り入れることで、こなれた雰囲気に。先ほどのビビットカラーと違い、やさしくリラックスできる色合いは、疲れを癒すための寝室にぴったりですね。同じモノトーンインテリアでも、アクセントに選ぶカラーで雰囲気はガラリと変わります。 お部屋やお好みに合わせてコーディネートしましょう。観葉植物を取り入れる弊社事例:とにかく黒にこだわりたい!BlackInteriorモノトーンインテリアは、無彩色で構成されています。ファブリック類の素材感をプラスしたといっても、まだ無機質な印象は拭いきれません。もちろん、それがお好みの場合は大丈夫ですが、もしもやっぱり味気ないな...と感じられる場合は「植物」を取り入れてみましょう。 観葉植物でもフェイクグリーンでも、どちらでも問題ありません。弊社事例:シンプルで、洗練された暮らしを無機質なお部屋の中に動きのある植物を置いてみると、パッと目を惹くフォーカルポイントに。モノトーンカラーが植物のグリーンをより引き立ててくれていますね。自然な要素がすこしでも加わることで、明るく、爽やかでナチュラルな雰囲気がプラスされ、モノトーンの冷たい印象が和らぎます。 初心者でも簡単に取り入れられるので、ぜひ試していただきたいテクニックです。異素材を取り入れる弊社事例:すっきりと無駄のない、だけどオシャレなお部屋異素材のアイテムを取り入れることもポイント。 基本のステップで、ファブリックを取り入れるというお話をしましたが、さらにほかの素材もプラスしていきます。モノトーンインテリアと相性が良いのは、真鍮やガラス、大理石などのアイテム。弊社事例:すっきりと無駄のない、だけどオシャレなお部屋大理石のローテーブルを配置したリビング。 洗練された印象にさらに高級感が増し、ワンランク上の雰囲気のお部屋に仕上がっています。「高級感のあるお部屋にしたい」という方には、ぜひおすすめしたいテクニックです。木製家具や自然素材を取り入れる温もりのある木製家具や自然素材をプラスする方法も。よりナチュラルな雰囲気が好きな方におすすめのテクニックです。こちらのリビングでは、ローテーブルや建具に木製の家具を選んでいます。 白を基調としたモノトーンに、やさしく温かみのある雰囲気がプラスされ、味わいのあるお部屋になっていますね。多灯照明を取り入れる弊社事例:たまーに泊まる贅沢最後のテクニックは、フロアライトやデスクライトといった複数の照明を置いて多灯照明にする方法です。のっぺりとした印象になりがちなモノトーンインテリアですが、照明によって陰影が生まれて奥行きの感じられる空間に。こなれたBARやカフェのように、ガラリとおしゃれな雰囲気になりますね。モノトーンインテリアにおすすめの差し色モノトーンのお部屋に差し色を取り入れるのは、すこし勇気がいるという方もいらっしゃるかもしれません。そこで、おしゃれ度をぐんとアップする差し色をご紹介します。モノトーン×ブラウンカラー弊社事例:渋かっこいいモダン ここにありブラウンは、モノトーンインテリアと相性抜群のカラーです。白色と黒色のパキッとしたコーディネートに、ブラウンカラーが加わることで温かみが感じられるように。大人で落ち着きのある空間を演出することができます。モノトーン×ダークトーンカラー弊社事例:「ラグジュアリーでカッコ良い」に振り切った寝室明度と彩度の低いダークトーンな色味も、モノトーンインテリアにぴったりです。こちらの寝室ではクッションにブルー、カーテンとベッドスローにパープルを配色しました。ぐっと落ち着いたダークトーンカラーで、いっそう男前なインテリアに。さらに光沢のある生地を選んでいるので、より高級感のある雰囲気に仕上がっています。モノトーン×くすみカラー弊社事例:高級タワーマンション30階でラグジュアリーなインテリアに囲まれながら上品な雰囲気がお好みの方には、淡い色合いのくすみカラーがおすすめ。クッションカバーは気軽に変えることができるので、アクセントカラーにチャレンジするにはもってこいのアイテムですよ。モノトーンインテリアの事例をご紹介それでは、今までお話してきた内容を踏まえて、ワンランク上の垢抜けたモノトーンインテリアのお部屋をご紹介していきます。ご自身のお好みに合ったお部屋を見つけて、ぜひコーディネートの参考にしてみてくださいね。植物と差し色を効かせた、アート感のあるリビングダイニングまずはじめにご紹介するのは、こちらのリビングダイニング。 ダイニング横の壁面やリビングの照明、ソファ上のクッションに差し色を配色し、アート感のある空間に。植物もたくさん配置することで、洗練されながらも明るくエネルギッシュなお部屋になっていますね。ガラス素材を組み合わせた、高級感のあるリビングダイニング弊社事例:とにかく黒にこだわりたい!BlackInterior続いては、リビングとダイニングの照明にガラス素材を用いた弊社実例。黒色を多く使用した空間ですが、照明をガラス素材にすることで抜け感をプラスしています。弊社事例:シンプルで、洗練された暮らしをこちらのお部屋のダイニングも、おしゃれなガラス素材の照明を配置しています。重たくなりがちなモノトーンインテリアですが、ガラス素材を組み合わせることで、軽やかな雰囲気を演出することもできるんです。ダークブラウンの床に合わせた、上質なリビングダイニング弊社事例:ダークな床の色に合わせて、かっこよく。続いては、床色がダークブラウンのリビングダイニング。濃い床は暗く重たい印象になりやすいので、明るめのグレーをメインカラーにチョイス。ソファやラグ、ダイニングチェアやキャビネットといった家具を同じトーンで統一しています。明るいグレーだけではのっぺりとした印象になるので、アクセントにブラックを取り入れて空間の引き締め役に。落ち着きのある上質なお部屋に仕上げました。天然素材の温かみを取り入れた、ナチュラルモダンなリビングこちらのリビングは、天然木のリビングテーブルやラタンを用いたサイドテーブルをチョイス。さらによく見ると、クッションはペールトーンで統一して、やわらかな空気感を演出しています。モダンながらも、ほっとくつろげるナチュラルな空間は、ぜひ真似してみたいコーディネートです。まとめ弊社事例:非日常で贅沢なひとときを今回は、モノトーンインテリアの基本やコーディネートテクニックを紐解いていきました。組み合わせるカラーやアイテムによって、自分好みのお部屋にできるという点も、モノトーンインテリアの大きな魅力。 一見、難しそうに思われるかもしれませんが、基本のポイントさえ抑えれば、誰にでも素敵にコーディネートすることができます。「憧れているけれど勇気がでない」と躊躇している方も、ご紹介したテクニックを踏まえて、ワンランク上のお部屋作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。