マンションのモデルルームや高級ホテル、おしゃれな海外インテリアでよく見る「壁掛けテレビ」TVボードとは違ってシンプルですっきりとした印象の「壁掛けテレビ」は、インテリアのアレンジの幅も広がりますし、おしゃれで憧れますよね。ホテルや海外インテリア以外に、商業施設やスーパーや病院などでもよく見る壁掛けテレビですが、もちろん一般家庭(マンション)への設置も可能です。今回はリフォーム時等で規制の多いマンションでの壁掛けテレビの設置方法やポイントについてご紹介します♪関連記事:【インテリアコーディネートの依頼・相談】事例・費用相場・流れ・サービス内容について解説しますマンションでも壁掛けテレビは出来るの!?マンションでも、壁掛けテレビの設置は基本的には可能です。ただし、分譲マンション・賃貸マンションによって可能な施工方法が異なってきますので、それぞれご紹介します。1、分譲マンションでの壁掛けテレビをする場合壁クロスの張替えや間取り変更などのリフォーム可能な分譲マンションであれば、壁に穴をあける壁掛けテレビの施工は可能です。ただし、注意しておきたいのは「専有部分」の壁であることです。マンションには「専有部分」「共用部分」があります。「専有部分」は購入した持ち主に所有権がある部分で、一般的に壁面や天井・床面の見えている内側の部分です。「共用部分」とは壁面や天井・床面の見えている外側の部分で、バルコニーや玄関扉の外側、コンクリートの内側や隣の住宅との間の壁(戸境壁)もこちらへ含まれます。戸境壁へは穴をあける壁掛けテレビの直接施工はできません。しかし、穴をあけずにできる設置方法なら可能になります。もう1つ注意しておきたいのは、壁の素材・強度です。まず素材ですが、壁の素材は主に石膏ボード・木材壁・コンクリート壁の3種類があります。①石膏ボード石膏ボードの壁の場合は、穴をあけることができるので素材面ではクリアです。次に強度ですが、本来壁掛けテレビを設置する予定のなかった壁面に設置する場合は、石膏ボードに金具を取り付けるだけでは強度が足りない可能性があるので補強が必要です。壁裏には建物を支えている柱や、その間に数十センチ間隔で並んでいる間柱という柱があります。この柱のある部位に補強材を取り付け、その補強材へ壁掛けテレビを取り付けることで壁掛けテレビの強度が保たれます。柱・間柱の位置や構造については専門業者へ相談してみましょう。②木材壁木材壁の場合も、石膏ボードと同じく素材はクリアです。強度については慎重に検討する必要があります。特に薄い板の場合は設置するテレビの重さにもよりますが、石膏ボード同様に壁裏にある柱へ固定しなければなりません。※補強イメージ引用③コンクリート壁コンクリート壁の場合、穴をあけてテレビを固定する金具の取り付けは可能ですが、石膏ボード壁や木材壁と違い配線コードを壁の中に通すことはできません・・。コードは外側に見えてしまいますが、強度はあるので施工は可能です。ただし、コンクリートが共用部分にあたらないかは確認しておく必要があります。引用2、賃貸マンションでの壁掛けテレビをする場合賃貸マンションの場合は壁に穴をあけたり金具を取り付けることが難しい場合がほとんどです。しかし、壁を傷つけずに壁掛けテレビを設置する方法もあります。それは「新たに壁を設置する施工方法」です。テレビを設置したい壁の前側にフェイクの壁を設置し、その壁に壁掛けテレビを取り付けます。コードは壁の中に通して施工が可能なので表から見えることもなくすっきりとした印象です。退去時に壁を取り外すことで元の壁の状態になります。業者によってはフェイクの壁部分のクロスを選べるので、お部屋に合う雰囲気のクロスを取り入れることもできます。※フェイクの壁イメージ引用壁掛けテレビのメリット・デメリットは?壁掛けテレビのメリット・デメリットについてそれぞれご紹介します。壁掛けテレビのメリット1、見た目がすっきりするテレビボードを配置する必要がない分、空間が生まれます。シンプルですっきりとした印象で清潔感も感じられます。テレビを観るときにテレビ周りの物が気にならないので、壁掛けテレビは落ち着いて過ごす場所にも最適です。2、掃除しやすいテレビボードを配置していると後ろ側にほこりが溜まりやすく、ほこりが原因でプラグから発火してしまうトラッキング現象が起こる危険性もあります。安全面からもこちらは定期的にお掃除する必要がありますが、普段あまり目に入らない部分なのでお掃除の頻度が低い方も多いのではないでしょうか。壁掛けテレビにすることで、テレビ下のお掃除が楽にしやすくなりますし、トラッキング現象も回避しやすくなります。3、好きな高さに固定できるテレビボードにテレビを配置すると、テレビの位置は購入したテレビボードの高さに固定されます。テレビの大きさは様々ですし、テレビを観る人の目線の高さは床に座って観る場合と椅子に座って観る場合とで違います。また、テレビからどのくらい離れた距離で観るかにもよって、適切なテレビの高さは変わります。壁掛けテレビを設置する際は高さを指定できるので、お手持ちのテレビのサイズ・テレビを観る人の目線の高さや距離に合わせて最適な高さに設置することができます。観やすい高さにテレビを設置することで、首が疲れにくくなる可能性もありより快適にテレビを楽しめます。4、倒れにくい、地震の揺れに強い置き形テレビを通常のテレビボードに置いておくだけでは固定されていないので、もしもの地震時に倒れてくる可能性があります。テレビ台の面に転倒防止シートを貼ったり、ポールなどで固定する転倒防止対策が必要です。一方壁掛けテレビは壁に金具で固定するので震度7ほどでも耐えられる施工を行う専門業者がほとんどです。壁やマンションそのものが倒れない限り、地震による壁掛けテレビの落下の心配は少なくなるので安心です。 壁掛けテレビのデメリット1、テレビ買い替え時に注意が必要テレビに取り付ける金具は、テレビのメーカーによって合う金具が異なる可能性があります。テレビを買い替えて、違う金具が必要になったときには再度施工が必要な場合があります。また、違うサイズのテレビに買い替えて設置する場合は、再施工しないと適切なテレビ高さに調節変更することが難しい場合もあるので気をつけましょう。2、レイアウト変更が難しいいったん壁掛けテレビ用の金具を取り付けると、別の場所や高さを変更する場合には再度施工が必要になります。頻繁にレイアウト変更する方は壁掛けテレビはおすすめできないこともあります。設置場所は慎重に検討しましょう。3、配線や周辺機器が見えてしまうことがある施工場所によっては配線がむき出しになってしまう可能性もあります。テレビ下からコードが何本も見えてしまうと気になる場合もあるので注意しましょう。ただこちらは配線カバーでの対策が可能です。また、壁掛けテレビの場合はDVDやテレビゲームなどを収納するスペースがありません。必要に応じて壁に棚を増設しましょう。壁掛けテレビをする費用や時間はどのくらい?壁掛けテレビの施工費用についてマンションへの壁掛けテレビの一般的な設置費用は3~10万円です。金額に開きがありますが、費用は「テレビのサイズ」「設置する壁の強度や素材」によって異なります。まず、テレビのサイズですが、サイズが大きいほど重量もあり取り付ける金具のサイズも大きくなりますし強度が必要なものになります。業者にもよりますが、テレビの大きさによって費用に数万円の差があるようです。次に壁の強度ですが、石膏ボードや木材壁では掛けるテレビに対して壁の強度が足りない場合があります。その場合、必要に応じて壁の内側や外側に補強材を取り付ける施工を行います。この施工の有無により、設置費用も異なります。補強の必要有無については専門業者による判断が必要なので、壁掛けテレビ設置前には見積を取りましょう。また、コンクリート壁やタイルを貼っている壁への費用も異なってきますので業者へ確認しましょう。さらに、配線カバーの設置やケーブルの延長、コンセントプレートの増設などが必要な場合もあります。これらの工事が追加されることで料金も追加されます。壁掛けテレビの施工時間について必要時間は施工の度合いによって異なってきますが、約2、3時間~、壁の補強が必要な場合でも1日で完了できる業者がほとんどです。大がかりなリフォームとは違い数時間で施工を完了させることができるので、入居中でも気軽に依頼できます。また、壁掛けテレビ施工と共に設置面の壁クロスやタイルなどの張替えを行う場合はその時間も必要になりますので、合わせて業者へ確認しましょう。テレビ側の壁面はお部屋のアクセント面として最適なので、お部屋のインテリアに合うアクセントクロスやタイルの張替もおすすめです。壁掛けテレビはどこで依頼できる?壁掛けテレビの依頼方法については、主に以下3つがあります。1、専門業者へ依頼壁掛けテレビをDIYで行う方もいらっしゃるようですが、特にマンションでは施工の可否や施工方法の診断が素人では難しい場合が多くありますのでプロにお願いしましょう。壁掛けテレビ施工の実績のある専門業者であれば、マンションの専有部分・共用部分などの知識もあり安心です。ホームページに事例を掲載している業者が多くありますので、マンションの事例を掲載している業者を選んで依頼をするとより安心です。また、壁に穴をあけずに施工可能なフェイクウォールタイプの施工を得意としている専門業者もあるので、賃貸マンションや壁に傷をつけたくない場合はフェイクウォールに対応している業者を探して依頼しましょう。2、家電量販店から依頼家電量販店でのテレビ購入時、壁掛けテレビの施工も一緒に契約ができる場合があります。店員さんを経由して申し込むので、テレビ購入から設置依頼の手続きなどのサポートを対面で受けることができます。購入したテレビの品番やサイズが購入店舗から実際に施工する業者へ正確に伝わることになるので、取付金具の不一致などのトラブルが起こりにくくなります。3、新築、リフォーム時に工務店に依頼新築、リフォーム時に壁掛けテレビへ変更する場合は、壁掛けテレビの施工もいっしょに工務店へ依頼できます。壁掛けテレビに必要な壁の補強を含めて施工をお願いでき、図面での構造確認から施工まで対応してくれることになるので安心です。壁掛けテレビのコーディネート事例壁掛けテレビを使ったコーディネートをご紹介していきます。リビングの壁掛けテレビ引用大きなサイズのテレビをお部屋の主役にしたい場合は、テレビ回りには家具は何も配置せずアートのように壁掛けテレビを飾るスタイルがおすすめです。テレビ面の壁もホワイトで統一することで、テレビの存在感がより際立ちます。リビングの壁掛けテレビ+壁面収納引用壁面収納棚の一部に壁掛けテレビを設置しています。テレビが壁面に収まるように配置することで、生活感の感じられにくい空間になります。取り付け面をテレビと同じ黒色にすることで家電としてのテレビがより目立ちにくくなります。和モダンインテリアの壁掛けテレビ引用和モダンな雰囲気のお部屋への壁掛けテレビです。落ち着いた雰囲気の和室へも壁掛けテレビにすることでスッキリとしたモダンなイメージをプラスすることができます。リビングのルーバーへの壁掛けテレビ引用壁面だけでなく、縦のラインが特徴的なルーバーへの取り付けも可能です。壁がなくてもルーバーを取り付けることでお部屋の中心部へも配置が可能になります。隙間からお部屋の向こう側がみえるので、開放感が感じられます。リビングの壁掛けテレビ+フロート収納引用壁掛けテレビと、フロート収納の組み合わせです。AV機器やDVDソフト、テレビゲーム機などの収納を確保したいけど、せっかくの壁掛けテレビなので直置きのテレビボードは置きたくない という方にはフロートタイプの収納を合わせるスタイルがおすすめです。下部に空間を持たせることで圧迫感が軽減され、すっきりとした印象です。フロート収納の後ろに間接照明を合わせると、ホテルライクなインテリアにすることができるのでオススメです。リビングのフェイクウォールへの壁掛けテレビ引用フェイクウォールに壁掛けテレビを取り付けています。賃貸や壁クロスが張り替えられない場合はアレンジされたフェイクウォールを取り付けることで、壁掛けテレビもアクセントクロスも可能になります。リビングの壁掛けテレビ(角度調節タイプ)壁との取り付けをアームタイプの金具にすることでテレビの方向を変えることができます。テレビを真正面で見るときでも、斜め方向に位置するダイニングから見るときでも、角度調節ができる金具を取り付けておけばテレビをいつでも見やすい角度へ調節できます。リビングの壁掛けテレビとタイル引用凹凸のあるタイルの壁面への施工です。タイル面へも壁掛けテレビの施工は可能です。上部の照明がタイルの影を作り、シンプルながら奥行き感が感じられます。寝室の壁掛けテレビ引用寝室への壁掛けテレビです。テレビボードが不要なのでベッドとテレビ設置面までの距離が短くても壁掛けテレビなら設置可能です。寝室の壁掛けテレビ引用ベッドにもたれてテレビを観る時はリビングルームより高めの位置に設置することで見やすくなります。ハイタイプのテレビボードを設置すると圧迫感を感じやすくなるので、高い位置への設置はは壁掛けタイプがおすすめです。まとめいかがでしたでしょうか。マンションでも壁掛けテレビの設置は可能です。賃貸や壁に穴をあけたくない場合でも設置可能な施工方法もありますし、数時間で取り付けられるので気軽に依頼ができます。テレビボードをなくしてすっきりさせたり、取り付ける壁面にアクセントクロス等を取り入れることで好きなインテリアテイストへ近づけることも可能です。また、最適な高さへ取り付けることができるので、壁掛けテレビに変えることでより快適に過ごしやすくなる可能性があります。気軽に取り入れられてメリットも多くあるので、ぜひ壁掛けテレビを検討してみてください。