8畳のリビングは、「狭くて家具が置きづらい」「家族でくつろげる空間がつくれない」と悩まれる方も多いのではないでしょうか。しかし、8畳の間取りでもレイアウトの工夫次第で、快適で使いやすいリビングを実現することは可能です。本記事では、8畳リビングの広さや暮らし方に合わせたレイアウトパターンを4つご紹介します。さらに、家具選びのポイントや実例集も交えながら、8畳というスペースを最大限に活かすヒントをお届けします。「狭いから」とあきらめず、自分の暮らしに合った理想のリビングづくりを始めてみませんか?関連記事狭い部屋を広く見せるには?5つのポイントを意識するだけで変わります!リビングを広く見せるコツ20選!レイアウト実例もご紹介しますテレビとソファの配置術!快適なリビングを作る基本パターンを紹介8畳のリビングは狭い?暮らし方で変わる広さの印象弊社実例:シンプルスタイリッシュで洗練された空間に「8畳」と聞くと、何となくの広さは想像できても、実際にどの程度の空間なのか明確にイメージしづらい方も多いのではないでしょうか。特に、家族構成やライフスタイルによって「広く感じる」か「狭く感じる」かは大きく異なります。ここでは、8畳の広さの基本と暮らし方による体感の違いについて解説します。8畳=約13㎡|広さの基本を理解しよう「8畳」といっても、実際の広さは地域や建物の種類によって異なります。関東圏でよく使われる「江戸間」は約86cm×176cm、関西圏の「京間」では約95cm×191cmと、畳1枚のサイズにばらつきがあり、同じ「8畳」でも面積には差が出ます。ただし、不動産広告や住宅図面では「不動産の表示に関する公正競争規約」に基づき「1畳=1.62㎡以上」で表記されることが定められています。そのため、一般的に「8畳のリビング」は約13㎡(=1.62㎡×8)以上の広さを指すと認識しておきましょう。参考:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則暮らし方(居住人数)で変わる広さの印象同じ8畳でも、誰が・何人で・どんな暮らしをするかによって「広い・狭い」の印象は大きく変わります。夫婦2人暮らしの場合夫婦2人で暮らす場合、8畳あればソファやダイニングテーブルなど必要な家具を一通り配置できるため、ある程度の余裕を持って過ごせる広さといえます。お互いの生活動線を妨げにくく、程よい距離感を保てる点でも、心地よさを感じられるでしょう。ただし、少し大きめの家具を置く場合や、趣味のスペースを確保する場合には配置に工夫が必要です。子どもがいる家庭の場合小さな子どもがいると、おもちゃや絵本、ベビー用家具などでリビングが散らかりやすく、8畳ではやや手狭に感じることも少なくありません。安全面にも配慮しながら、視線の抜けを意識した家具配置や、収納力の高いテレビボード・壁面収納などを選ぶ工夫が欠かせません。必要なものをすっきりまとめることで、子どもとの時間を過ごしやすい空間づくりが可能になります。一人暮らしの場合弊社実例:都内で働く紳士のセカンドハウス一人暮らしの8畳リビングは、必要な家具が少なくて済むぶん、空間にゆとりを持たせやすいのが魅力です。ソファやローテーブル、TVボードといった最低限の家具だけでも暮らしは十分に成立し、“自分だけの落ち着ける空間”として快適に使えると感じる方が多い傾向にあります。家具を自由に選びやすく、動線も確保しやすいため、十分なリビングの広さと言えるでしょう。次章では、それぞれの暮らしに合ったレイアウトの実例を紹介していきます。暮らし方別!8畳リビングのおすすめレイアウト【間取り図付】弊社実例:久しぶりの引っ越しで、心機一転。ここからは、どのようなレイアウトが8畳のリビングの暮らしに合うのかをライフスタイル別で具体的に見ていきましょう。基本レイアウト|一人暮らし〜家族世帯まで使いやすい王道配置こちらは、ソファ・ローテーブル・テレビボードを正面同士で向き合わせた理想的なリビングのレイアウトです。正方形に近い間取りを活かし、余計な動線のロスが少ないため、家族や一人暮らし問わず快適に使える配置といえます。初めて8畳リビングのレイアウトを考える方にも取り入れやすい、シンプルながら完成度の高いスタイルです。カウチソファでゆるく仕切る|くつろぎと食事の空間を分けるレイアウトこのレイアウトは、カウチソファを活用してダイニングとリビングを区切る配置。間仕切り家具を使わずとも、自然と空間の役割が分かれ、生活にメリハリが生まれるのが特徴です。テレビやソファはリビング側にまとめ、食事の場とくつろぎの場を機能的に分けた、2人暮らしや家族世帯にもおすすめの実用的なレイアウトです。書斎スペース付き|在宅ワークにも対応できる多機能リビングソファとテレビを中心に家族のくつろぎスペースを確保しつつ、部屋の一角にはコンパクトなデスクとチェアを設け、在宅ワークにも対応したレイアウト。ポイントは、書斎を壁際に寄せ、リビングやダイニングと視線や動線が重ならないように配置している点。家族との時間を大切にしながらも、自分だけの集中時間をつくりやすい、現代のライフスタイルにぴったりな機能的レイアウトです。リビングダイニング一体型|家具を絞って空間を広く見せるこのレイアウトは、リビングとダイニングの機能を一体化した、省スペースながら快適さも損なわないスタイルです。ダイニングテーブルとソファを兼用することで、家具の点数を減らし、8畳という限られた空間を効率的に使っています。ソファに座りながら食事もくつろぎもこなせるため、生活動線もスムーズ。さらに、テレビボードは壁際に配置し、視界が開けることで空間全体にゆとりを感じさせます。8畳リビングのレイアウトで押さえておきたい3つのコツ弊社実例:たまには家に帰らない日も前の章では、ライフスタイルに合わせた8畳リビングのレイアウト例をご紹介しました。実際にどんな暮らしができそうか、イメージが湧いてきた方も多いのではないでしょうか。ここからは、そうしたレイアウトをより快適に仕上げるための3つのコツをご紹介します。動線を確保する壁面やコーナーを活かす家具を置きすぎない毎日の暮らしが快適になるヒントを3つの視点からチェックしてみましょう。動線を確保する8畳のリビングでは、家具の配置によって動きやすさが大きく変わります。リビングの中で人が通る動線は60cm以上を確保することで移動がスムーズになります。動線まわりに物を置かず、移動を妨げないように意識することが、快適なレイアウトの基本です。壁面やコーナーを活かす弊社実例:都内で働く紳士のセカンドハウス8畳のリビング空間を有効に使うには、壁沿いや部屋の角を活かすことがポイントです。ソファや収納家具を壁に寄せて配置すると中央に余白が生まれ、空間にゆとりを持たせられます。また、コーナーには観葉植物や間接照明などを置くと、デッドスペースをなくしながら空間演出にもつながります。家具を置きすぎない弊社実例:ハイセンス・ミッドセンチュリー8畳のリビングでは、家具の数によって空間の印象が大きく変わります。収納力や機能性を求めて家具を詰め込みすぎると、動線が妨げられたり、視覚的にも窮屈に感じてしまうことがあります。必要な家具に絞り、余白を残すことで空間にゆとりが生まれ、心地よさもアップします。8畳のリビングを広く見せる!視覚的テクニック弊社実例:グリーンのアクセントが効いている都会的×カジュアル前の章では、8畳のリビングで快適に過ごすためのレイアウトのコツをご紹介しましたが、「実際の使い勝手はいいけど、やっぱりもっと広く見せたい」という方も多いのではないでしょうか。この章では、そんな方に向けて、視覚効果を活かしてリビングを広く見せるための4つのテクニックをご紹介します。視線を遮らない家具配置で“抜け感”をつくる明るい色で空間に開放感を与える家具の高さを抑えて空間を広く見せるお部屋の奥にアクセントとなる家具を配置するちょっとした配置の工夫で、開放感のあるリビングをつくることができます。視線を遮らない家具配置で“抜け感”をつくる弊社実例:窓から見える夕日を眺めながら部屋を広く見せるには、視線の通り道を確保することが大切です。背の高い家具は部屋の奥や壁際にまとめて配置し、窓の前や出入口付近には家具を置かないことで、空間に抜け感が生まれます。また、床や壁がよく見えるようにすることで、視覚的な広がりが感じられ、部屋全体がすっきりと見えるようになります。明るい色で空間に開放感を与える弊社実例:これこそ、海街LIFE。リビングを広く見せたいときは、壁・床・家具の色を明るめのトーンでまとめるのがおすすめです。白やベージュ、ライトグレーなどの淡い色は光を反射しやすく、自然光や照明を部屋全体に広げる効果があります。特に大きい面積を占めるカーテンや家具を明るめにするとリビングが開放的に見えます。家具の高さを抑えて空間を広く見せる弊社実例:都内で働く紳士のセカンドハウスリビングの家具は、できるだけ高さを抑えると圧迫感が軽減され、空間が広く感じられます。ロータイプのソファやローテーブルを選ぶことで、目線が下がり、天井が高く見える効果も得られます。もし背の高い収納などが必要な場合は、壁際や部屋の奥に配置し、視界をなるべく妨げないように工夫しましょう。お部屋の奥にアクセントとなる家具を配置する弊社実例:シゴト帰りにお家に帰りたくなるように。部屋の奥に視線を引きつけるアクセントを配置すると、空間に奥行きを感じさせることができます。たとえば、デザイン性のあるスタンドライトや観葉植物などを部屋の最奥に置くと、自然と視線が奥へと誘導され、実際以上に空間が広く感じられます。シンプルながら効果的なテクニックです。より多くのアイデアを取り入れたい方は、「リビングを広く見せるコツ20選!レイアウト実例もご紹介」もあわせてご覧ください。視覚効果を活かしたテクニックや、実際のレイアウト例を豊富に紹介していますので、8畳に限らず、さまざまな間取りにも応用できます。8畳リビングにおすすめの家具選びのポイントリビングに必要な家具は、ライフスタイルや家族構成によって多少の違いはあるものの、ソファ・テーブル・収納家具・テレビボードは多くの家庭で必要とされる基本アイテムといえるでしょう。ここでは、8畳リビングをより広く、快適に使うための家具選びのポイントを解説します。ソファはロータイプorアームレスがおすすめ弊社実例:量よりも、質派です。8畳のリビングにソファを取り入れる際は、圧迫感を軽減するためにロータイプやアームレスのものを選ぶのがおすすめです。高さを抑えたソファは視界を遮らず、部屋全体がすっきりとした印象になります。なお、8畳をまるまるリビングとして使える場合には、幅180cm前後の3人掛けソファやL字型のカウチソファを置くことも間取りによっては可能です。ただし、ダイニングテーブルなどを同じ8畳のリビングに配置する場合は、ソファが大きすぎると窮屈に感じやすくなります。少し狭く感じる場合はソファを置かない選択を家具を減らすことで空間に余白が生まれ、部屋が広く感じられることもあります。くつろぐための座布団やロークッション、ラグの上で過ごすスタイルに切り替えれば、視覚的にも床面積が広がり、開放感のある空間づくりが可能です。ソファが必須でない場合は、“置かない選択肢”も前向きに検討してみましょう。関連記事ソファなしリビングは不便?デメリットと解決策・実例を徹底解説! テーブルは脚が細く、抜け感のあるデザインを選ぶ弊社実例:色と暮らす、我が家リビングでよりくつろぐ時間を大切にしたい方には、センターテーブルの設置がおすすめです。飲み物や読みかけの本を手元に置ける便利な存在ですが、同時にスペースを圧迫しやすい家具でもあります。そのため、選ぶ際は脚が細く、構造が抜けて見えるデザインのものや、ガラス天板のテーブルなど視界を遮らないタイプがおすすめです。空間に軽やかさを与え、部屋全体を広く見せる効果も期待できます。テレビボードは壁寄せやロータイプで圧迫感を軽減弊社実例:久しぶりの引っ越しで、心機一転。圧迫感を軽減したい場合は、壁寄せタイプや高さを抑えたロータイプのテレビボードを選ぶと効果的です。ロータイプなら、視界を遮らずに奥行きのある空間を演出でき、壁面を飾り棚として活用する余裕も生まれます。インテリア性と機能性のバランスが重要です。収納家具は「高さを抑えて」「壁面を活かす」が基本弊社実例:帰りたくなるマイルーム収納家具を選ぶ際は、できるだけ高さの低いものを選び、視線の抜けを確保することがポイントです。背の高い収納棚を置く場合は、壁面や部屋の奥に配置することで、圧迫感を最小限に抑えられます。また、壁付け収納を活用すれば床面を広く保ちつつ収納量を確保できます。省スペースでも使い勝手のよい収納が、快適な8畳リビングを支えます。8畳リビングのレイアウト実例集【4選】これまでにご紹介してきたレイアウトのコツや家具選びのポイントを、実際の暮らしにどう活かせるか気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、異なるライフスタイルや目的に合わせた4つの8畳リビングの実例をご紹介します。「自分の部屋に似ているかも」「この暮らし方、理想に近いかも」といった視点で見比べながら、ぜひレイアウトの参考にしてみてください。光で抜け感を生むレイアウト|落ち着きと上質感が漂うモダンリビング落ち着いたトーンでまとめられたこちらの8畳リビングは、大人のくつろぎ空間を感じさせる上質な雰囲気が魅力です。家具やカーテンはダークグレーやブラウンなどマットな質感で統一されており、全体として重厚感がありますが、照明の工夫によって圧迫感は感じさせません。天井にはやわらかく天井面を照らすシーリングライトを設置し、空間全体にほどよい広がりと明るさを演出。また、アーチ型のスタンドライトを使ってリビング中央に光を落とすことで、空間に陰影が生まれ、落ち着いた中にも温かみを感じる居心地の良い空間になっています。部屋の配色や家具選びに深みを持たせつつ、光の演出で“抜け”をつくる。そんな照明バランスが、このレイアウトの大きなポイントです。余白を活かしたレイアウト|無駄を削ぎ落としたリビング装飾を抑え、必要な要素だけで構成されたこのリビングは、スタイリッシュで無駄のない空間づくりが魅力です。色味はグレーやブラックを基調としたモノトーンでまとめられており、視覚的にもすっきりとした印象に。レイアウトのポイントは、家具の配置を左右どちらかに寄せることで中央に余白を確保している点です。これにより、動線が自然と整い、8畳という限られた面積でも広さと抜け感を感じさせます。また、背の低い家具を選ぶことで目線が抜け、天井の高さが強調されているのも特徴的です。“シンプル=物足りない”ではなく、“洗練=計算された余白”という考え方を体現した好例です。視線が抜けるレイアウト|渋カッコいいモダンリビングこちらの8畳リビングは、「渋さ」と「スマートさ」が共存するモダンな空間に仕上げられています。入口から窓側まで一直線に視線が抜ける配置で、8畳の広さ以上に開放的な印象を与えているのがポイントです。特に注目したいのが、壁際に配置されたオープンタイプのアイアンシェルフ。抜け感のあるデザインが空間を圧迫せず、ディフューザーやオブジェを効果的に引き立てています。家具や小物は黒・グレー・ブラウンなどの落ち着いたトーンでまとめられ、大人の男性にも似合うシンプルで洗練されたリビングとなっています。テレビのないリビングレイアウト|ホテルライクな非日常空間自宅でありながら、どこか非日常的な空気を漂わせるこちらの8畳リビングは、「ホテルほど畏まらず、けれど家とも違う」ちょうどよい距離感が魅力です。ソファやラグ、クッションはベージュ系でまとめられ、やわらかな印象の中に落ち着きと品の良さを感じさせます。このレイアウトの鍵となっているのが、部屋の最奥に設置されたスタンドライト。視線を奥に引きつけ、部屋全体に奥行きを感じさせる工夫が施されています。また、テレビをあえて置かず、余白のある空間づかいがホテルライクな静けさをつくり出しています。照明とレイアウトのバランスによって、日常に少しの特別感を添えたい方にぴったりのスタイルです。〜上記で紹介した弊社実例はコチラ〜都内で働く紳士のセカンドハウスシンプルスタイリッシュで洗練された空間に渋かっこいいモダン ここにありたまには家に帰らない日も8畳は狭くない!レイアウト次第で“快適な暮らし”はつくれる弊社実例:都内で働く紳士のセカンドハウス8畳という限られたスペースでも、レイアウトや家具の選び方、視覚的な工夫によって、驚くほど快適なリビングをつくることができます。大切なのは「広さ」そのものよりも、どう工夫するかという視点です。動線やゾーニング、家具の高さや配置に少し意識を向けるだけで、空間は見違えるように変化します。ソファを置くかどうか、レイアウトの軸をどこに置くかといった選択も、暮らし方に合わせて最適化すれば、“狭さ”はむしろ快適さのきっかけになるはずです。限られた空間をどう活かすか、その工夫こそが理想のリビングづくりの第一歩になります。