一日の疲れを癒す寝室。寝室レイアウトが快適に過ごせるものになっているかどうかで、眠りの質も大きく変わってきます。ただ、部屋の大きさに対してどんなサイズのベッドを置けばいいのか、どんなレイアウトが最適なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は「快適に過ごすための寝室レイアウト」についてお話します。基本のベッドサイズからお部屋の広さ別のレイアウト、おしゃれなコーディネート事例までご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。寝室レイアウトの基本のポイント寝室レイアウトを始める前にまずは知っておきたい基本のポイントから抑えていきましょう。①ベッドのサイズを知る寝室になくてはならないベッド。大きい家具だからこそ部屋に置いたときのイメージがつかない、夫婦で寝たときにどれが快適だろうか...と悩んでいる方もいらっしゃいますよね。 そこでまずはベッドのサイズ感を知っておくことがとても大切です。ではサイズ別にそれぞれ見ていきましょう。シングル1人用として一般的な大きさのシングル。大きさは約100×200cmです。一人暮らしの場合はもちろん夫婦でも生活リズムが異なっていたり、それぞれのスペースで気を遣わずに眠りたいという場合はシングルを2つ置くレイアウトがおすすめです。ちなみに大人1人がゆったりと眠るには「肩幅(約50〜60cm)+寝返り(左右に約15〜20cm)」のスペースが必要。計算すると「約80〜100cm」となります。そのためシングルは小柄な人であればゆったりと快適に眠ることができますが、大柄な人は少し狭く感じてしまう可能性があるので注意が必要です。セミダブルセミダブルの大きさは約120×200cm。シングルサイズよりも少し大きなサイズで寝返りも余裕をもってできるサイズ感です。先ほど説明したように大柄な人の場合は、こちらのセミダブルを選ぶとより快適に眠ることができますよ。大人2人で眠るには十分な広さではないですがどうしてもお部屋が狭くて置けない場合や、2人とも小柄だという場合は検討してもいいサイズかもしれません。ダブル続いて2人用として最も一般的なダブルベッド。大きさは約140×200cmです。 左右に寝返りをうつことを考えると少し小さく感じるかもしれませんが、寝室にベッド以外の家具も置きたいという場合はこちらのサイズがおすすめです。クイーン次にクイーンサイズ。大きさは約160×200cmあるので大人2人が十分に寝返りをうてるサイズ感です。寝室のスペースに余裕があるのであればダブルサイズよりもゆったりと眠ることができます。お部屋の大きさに対してベッドのボリュームが大きくなるので、動線が確保できるかどうかしっかりと確認しましょう。キング最後にキングサイズ。大きさは約180×200cmとほぼシングルベッド2つ分です。大人2人がそれぞれにスペースを確保することができますし、子供がいらっしゃるご家庭であれば3人で一緒に眠ることもできますね。ただかなり大きなサイズなのでお部屋の大きさに対してしっかりとしたシミュレーションが必要です。②生活動線のルールを把握するベッドのサイズが分かったところで続いては生活動線について抑えておきましょう。寝室は眠る以外にも着替えをしたり化粧をしたりと暮らしの中でも頻繁に使う場所。そのため必要な生活動線を把握していないと日々ストレスを感じてしまいます。抑えておきたい生活動線のルールは下記の4つ。1人がゆったりと通れるスペース:幅60cm〜1人がぎりぎり通れるスペース:幅40cm1人が横向きで通れるスペース:幅30cm2人で通るために必要なスペース:幅90〜120cmこれらの生活動線のルールをしっかりと念頭に置いて寝室レイアウトを進めていきましょう。快適な寝室レイアウトをご紹介(6畳〜12畳)それではどんな寝室レイアウトが最適なのか、お部屋の広さ別にレイアウトをご紹介。ここでは一般的にバリエーションが豊富で大きさを比較しやすいシングルとダブルを例にお話していきたいと思います。お部屋によって間取りの形は様々ではあるので、具体的な数値は参考にご覧いただければ幸いです。6畳の寝室レイアウト一つ目は、6畳の寝室のレイアウトです。①シングルサイズを2台配置シングルベッドを2台置きその間にナイトテーブルを設置しました。ご覧の通りそれぞれのベッドと壁面との間は5cmほど。ベッドメイキングをするには十分な広さを確保できないためナイトテーブルをやめるかコンパクトな棚などに替えてみてもいいかもしれません。②ダブルサイズを配置同じお部屋にダブルベッドを置いたレイアウト。ナイトテーブルをそれぞれの枕元に置くことができました。ベッドの三方に人が歩けるスペースがあるのでベッドメイキングも楽ちんです。8畳の寝室レイアウト次に8畳のお部屋での寝室レイアウト。①シングルサイズを2台配置6畳と同様にシングルベッドを2台置きましたが両サイドに人が歩けるだけのスペースを確保できました。収納の横にもスペースが余るのでデスクやドレッサーを配置しました。お部屋の角は暗くなりやすいので照明を置くとより快適に過ごすことができます。②ダブルサイズを配置ダブルベッドを1台にすると収納に加えてデスクやテレビボードも両方置くことが可能です。テレビボードの位置はお好みに合わせて足元に配置してもいいですね。10畳の寝室レイアウト続いては10畳の寝室です。①シングルサイズを2台配置シングルベッドを離しておいてもしっかりとスペースを確保できる広さがあります。体格が大きな人はセミダブルを採用しても良さそうですね。デスクやテレビボードといった家具はもちろん空いているスペースにカフェテーブルを置くことも可能。睡眠前のリラックスタイムを過ごすのにぴったりです。②ダブルサイズを配置ダブルベッドを1台にしたレイアウト。10畳の場合さらに大きなサイズのベッドを配置するのもおすすめです。シェルフやキャビネットをパーテーション代わりに使えばちょっとした書斎スペースをつくることができますよ。 12畳の寝室レイアウト最後に、12畳の寝室レイアウトをご紹介します。①シングルサイズを2台配置とても広々とした寝室なのでシングルサイズを2台置いてもスペースに十分余裕があります。収納やドレッサーなどの家具を配置するのはもちろん1人掛けのソファなどを置くと、よりゆったりとくつろげるリラックス感のある寝室になります。②ダブルサイズを配置ダブルサイズを置いた場合シングルサイズ2台よりもさらに空間にゆとりが生まれます。ベッドのサイズをアップしたり思いきって2人掛けソファを置いてみるのもおすすめです。このように寝室は間取りの広さによって色んなレイアウトを楽しむことができます。どんなレイアウトがご自身のライフスタイルに最適かシミュレーションしてみてくださいね。寝室レイアウトのコーディネート事例をご紹介ここからはそれぞれのサイズのベッドを配置した寝室コーディネートをご紹介していきます。寝室をおしゃれにするためには照明や植物、ベッドスローやクッションなど様々なアイテム使いがポイントになります。「ベッドや家具の配置は決まったけれど、どうすればおしゃれになるか分からない」という方はぜひチェックしてみてください。シングルサイズを置いたコーディネート事例弊社事例まずはシングルベッドを置いた寝室から。こちらは「大人女子な可愛いお部屋」をテーマにコーディネートした弊社の事例です。一人暮らしのLDKのお部屋にベッドやソファを配置。ベッド横の壁面にはドレッサーとチェストを置きました。ベッドにはクッションやベッドスローなどリネンアイテムをふんだんに取り入れてホテルのような雰囲気に。足元にラグを敷くことで朝起きたときや夜眠る前、素足で触れても心地よく過ごせますよ。弊社事例大理石や金属などの素材はキラッと光沢のあるアイテムによって、いっそう高級感がアップしています。出典:Masterwalヴィンテージな雰囲気が漂うこちらのお部屋はベッドの横にシェルフとデスクスペースを備えています。狭くて限られた空間でも抜け感のある家具を置いているので圧迫感のない印象です。ベッドに高さがあるので収納スペースとしても使うことができますね。セミダブルサイズのコーディネート事例弊社事例こちらはセミダブルをレイアウトした弊社事例。ベッドの両脇にはナイトテーブルを設置しました。狭くて大きな収納が置けない場合もこういったチェストがあるだけでスマホや本、飲み物を置いたりできるので就寝前のリラックスタイムがとても快適になります。テーブルランプと天井照明のシェードは、どちらもファブリック製。ファブリックを通して広がる柔らかな灯りが温かみのある雰囲気を生み出します。壁面にはパッと目を引くアートを飾ってシンプルかつ趣のあるお部屋に仕上げました。弊社事例続いての弊社事例は深いブラウンカラーの配色が落ち着いた雰囲気の寝室。お部屋の中心にどんとベッドを置いて空間をゆったり使いました。くしゃっと置いたブランケットでラフさをプラスしています。弊社事例こちらの寝室のポイントは「植物」ベッド横に大きな観葉植物、テーブルランプの中にもフェイクの観葉植物を飾っています。こんな風に植物を取り入れることでぐっと安らげる寝室空間になりますよ。ダブルサイズのコーディネート事例弊社事例8畳ほどのお部屋にダブルベッドをレイアウトした弊社の事例です。一人暮らしの男性からのご依頼でテーマは「ホテルのような寝室」ベッドと対角にテレビボードを配置しベッドでくつろぎながらテレビや映画鑑賞を楽しめるお部屋に。また、テレビ横の壁面にはシェルフを置いて収納力をアップしています。さらに雰囲気のある照明でムードのある寝室を演出。弊社事例テレビのそばの空いているスペースには一人掛けソファとサイドテーブルを。晩酌やちょっとしたデスクワークにも一役買ってくれそうです。大きなベッドにはクッションをたくさん置くことで、よりホテルライクな空間に仕上がりました。こちらの寝室はモノトーンコーディネートにナチュラルなナイトテーブルを合わせています。先程の事例と同じようにクッションをたくさん置いてホテルライクな印象に。照明はファブリック製のシェードなので柔らかく温もりのある光が広がっています。クイーンサイズのコーディネート事例弊社事例続いてのコーディネートはクイーンサイズのベッドを配置した弊社事例です。グレー系でまとめ、ラグジュアリーな寝室にコーディネート。ベッドの両サイドにナイトテーブルを置き、ファブリック製のシェードランプを配置し天井には高級感漂うシャンデリアを選びました。弊社事例クイーンサイズはとても大きいのでシーツだけだとのっぺりとした印象になってしまうのが懸念点。ベッドスローやクッションでメリハリを出すとともに、華やかさとラグジュアリー感をプラスしています。出典:Masterwalこちらのシンプルな寝室はベッド横にサイドテーブルと一人掛けソファを配置したレイアウト。モノトーンで統一し、すっきりとした印象を受けますね。ポイントとしてローベッドを選ぶことでベッドの圧迫感を軽減し、開放感のある雰囲気に仕上げています。このように選ぶベッドフレームによっても寝室レイアウトの印象は大きく変わってくるんです。キングサイズのコーディネート事例キングサイズのベッドを置いたこちらの寝室はリネンの白色とくすんだブルーカラーが爽やかな印象。お部屋の真ん中にベッドを配置しナイトテーブルを置いています。とても大きなキングサイズですがフレームが格子状になっているので抜け感があり、圧迫感を感じさせません。また、全体的に明るい色味で統一しているのも、空間を広く見せるポイントです。出典:Masterwal先ほどの爽やかな寝室と反対にダークブラウンの落ち着いたトーンの寝室レイアウト。ベッド横にはナイトテーブル、壁面にはデスクを配置しています。大きな観葉植物がお部屋に入ったときに目を引くフォーカルポイントに。無造作に置かれたチェックのブランケットが程よいアクセントになっていますね。寝室レイアウトのポイントを抑えて、快適なお部屋に。今回は、「快適に過ごせる寝室レイアウト」についてお話しましたが、いかがでしたでしょうか?寝室は「ただ眠る」だけのお部屋ではなく日々の暮らしにとってとても大切な場所です。レイアウトの基本を抑えることはもちろんお好みに合わせたインテリアでおしゃれに彩ることで気持ちよく過ごせる寝室をつくってみてくださいね。