1LDKは、一人暮らしをはじめる方や二人でコンパクトに暮らしたい方に特に人気の高い間取りです。人気の高い大きな理由は「くつろぐスペースと休むスペースを分けられること」や、来客時などにプライベートなスペースを隠しておけることがあります。しかし、1LDKとはいっても、間取りのレイアウトはお部屋によって様々で、間取りによって使い方や特徴が全く異なっています。そこで今回は、1LDKのレイアウトに特化して弊社のコーディネート事例をもとに解説していきます。それぞれに適した家具配置や動線を理解して、使い勝手や居心地のよい快適な生活を手に入れましょう!1LDKのレイアウトでよくある間取り1LDKの物件探しをすると、よく見かける間取りについて、間取りの特徴ごとにタイプ分けして紹介します。LDKと1部屋が繋がったワンルーム型LDKと寝室が隣接しており、フルオープンできる引き戸や引き込み建具などで仕切られている間取りです。普段は広めのワンルームのように使用して、来客時のみ建具をしめて寝室を隠すような使い方ができます。居住面積が小さめの物件でよく取り入れられています。扉を開けると広々と使えるのがメリットです。LDKと1部屋が完全に離れている分離型LDKと寝室を、居室のドアを閉めると完全に仕切ることのできる間取りです。プライベートを確保しやすいメリットがあります。また、一体型に比べて、居室の使用用途が格段に広がります。メゾネット型の1LDKメゾネットとは、部屋の内部が2階以上に分かれていて、内階段が設置されていることが特徴の間取りです。部屋の用途を明確にわけられるのでプライベートが守りやすいことや生活のオンオフの切替がしやすいこと、上階と下階でインテリアのテイストを変えることができることなどのメリットがあります。また、メゾネットと混同されやすいものにロフトのついた間取りがあります。ロフト付きとは、室内の中2階部分に天井高の低いスペースが設けられた間取りのことで、はしごで出入りします。ロフト部分の基本的な用途は収納ですが、寝室にしている物件も多くあります。窓が無い場合も多く室温調整が難しい場合や、実際に見ると天井高の低さを気にされる方もいらっしゃいます。ロフト付きの物件を希望される場合は、図面だけで判断せず、必ず内見に訪れて自分の目で確認するようにしましょう。LDがL字になっている1LDKリビングダイニングが横並びではなく、L字型に配置された間取りです。リビングに生活感を出したくない場合に特におすすめです。リビングからキッチン周りが目に入りづらいので、急な来客時にも慌てることが少なくてすみます。L+DKの間取りに近い使い方ができるので、料理やお菓子作りなどキッチンを利用する趣味をお持ちの方にはおすすめです。1LDKが一人暮らしにオススメな理由一人暮らしをはじめる際に1LDK の間取りがおススメな理由は下記の通りです。寝室とくつろぐスペースを分けられる1LDKの間取りは、LDK以外に独立した居室があるため、家の中での過ごし方の選択肢がワンルームに比べて増えます。個室の使い方として、寝室として利用するだけでなく、趣味や学習に集中するスペースを確保したり、コレクションを並べるスペースを作ったりすることができます。また、洗濯物干し場として利用したり、旅行の準備などで室内が雑然としがちなタイミングでも、リビングは落ち着いた雰囲気を保つことができます。ダイニングをなくしてリビングを広くできるこちらは、ダイニングセットを置かずにLDKに大きなソファを置いた事例です。引越しするなら、ゆったりとしたリビングでくつろぎたいと憧れている方も多いことと思われます。1LDKの間取りでは、個室だけでなく、LDKの使い方も高い自由度を持っています。お部屋のどの空間でどのように過ごしている時間を大切にしたいかに合わせて、LDKのレイアウトを工夫できるので、理想とする「おうち時間の過ごし方」を実現できます。2人暮らしにも対応ができる引っ越し後に、2人で住むようになった場合でも、1LDKなら柔軟な対応ができます。その理由として、ワンルームのお部屋に比べて、一部屋居室が多いだけでなく、収納量やキッチンなど水回りの住宅設備が充実している場合が多いことがあげられます。また、二人で過ごす時間だけでなく、一人の時間も大切にしたいと考える場合でも居室があるので実現可能です。リビングとダイニング両方作れる家具のレイアウト方法や家具の選び方によっては、ダイニングとリビングそれぞれ独立したイメージを作り出すことができます。ある程度広さのあるLDKの場合、インテリアのコンセプトをガラッと変えることが可能な場合もあります。1LDKのレイアウトのルール1LDKのレイアウトを行う場合、空間や間取りを上手に活用するためのルールについて紹介します。家具を置きすぎない引っ越したばかりの時は、少ない物でスッキリ暮らしていたはずが、気づかぬうちにどんどん物が増えていって、室内のそこかしこに物があふれてしまうような経験は、どなたでもお持ちではないでしょうか。部屋の中の空いたスペースに収納を増やしてしまうと、増やした分だけごちゃつきが生じてしまいがちです。部屋の中の空いたスペースには収納を設置してしまうことも多いですが、必要な収納量を把握して最低限に留めることがおすすめです。どうしても心配であれば、当初は見せる収納で利用して、必要なタイミングで隠す収納に変更できるような商品を選択する方法もあります。スッキリ暮らし続けるためには、物との付き合い方や収納方法のルールを考えておくことがおススメです。家具の大きさに注意する家具を選びに行って様々なデザインやサイズの商品を見ていると、ついついゆったりとしたサイズの家具に注目してしまいがちになります。部屋スペースをギリギリまで使って大型の家具ばかりを置いてしまうと、身動きがとりづらくなるほか部屋全体が狭く感じられ、見た目にも窮屈な印象になってしまいます。上記の図面は、家具のサイズにこだわって部屋の中におさめるために、リビング、ダイニング、それぞれを独立させた配置がとれなくなってしまった事例です。友人を招いて頻繁にホームパーティーをするような場合を除くと、一人暮らしの生活に4人掛けのダイニングテーブルと3人掛けのソファ、両方を置く必要は無い場合がほとんどです。ご自身の生活に必要な家具やどういった用途で使用するかをよく吟味しましょう。ただし、お気に入りのゆったりとしたひとり掛けソファを見つけた場合など、全体のメインとなる家具に絞って大型のものを配置するのは、高級感を感じられたり、メリハリをつけられるのでおススメです。生活しやすい動線を意識する適切なサイズの家具を使いやすいレイアウトで配置すると、動線がすっきりして、ストレスの少ない生活ができるようになります。掃除や片付けといった家事もしやすく、朝起きて身支度をして、、、といった日常生活においても無駄のない動きが可能です。毎日の生活の使いやすい動線がとれると、ストレスなく暮らすことができます。メリハリをつける基本的には、ダイニングとリビングのスペースを区切りたいと考えられる方の割合の方が高いです。キッチンやダイニング周りはどうしても生活感が出てしまいがちなので、LDKの中でも、ソファや収納などで物理的に区切ったり、観葉植物やアートなどを配置して視覚的に区切るような方法が用いられています。生活のスタイルによっては、大きめのダイニングテーブルとダイニングソファを配置してダイニングリビングとする場合や、その逆にダイニングセットを置かずに、ソファの前に大きめのセンターテーブルを配置して、食事場所としても使用するような使い方を選択される方もいます。どちらの場合もLDKの空間を広く使うことができます。どうしても置きたい家具を見つけた場合を想定して、選択肢の一つとして覚えておくといいかもしれません。1LDKのレイアウトの事例1LDKのインテリアレイアウトについて、弊社で納品した実際のお客様のご自宅を紹介しながら解説します。ダイニングスペースをなくして、ゆったりリビングを実現出典:コーディネート事例こちらのお部屋は、「LDKと1部屋が完全に離れている分離型」タイプです。十分な奥行きのあるキッチンの天板をカウンターとして利用できるため、カウンターチェアを置いて食事スペースを確保しています。ダイニングセットが必要ないので、その分リビングのスペースをゆったりと確保することができています。壁面に設置した収納は見せる収納とみえない収納を使い分けできるタイプです。見せる収納部分で奥行きを感じられることや、余白を見せた上手な使い方をされていることもお部屋が広く見える大きなポイントとなっています。作り付けの家具の使い方を工夫し、小物でアクセントを出典:コーディネート事例こちらのお部屋は、「LDKと1部屋が完全に離れている分離型」タイプです。ソファの後ろの扉が寝室の入り口です。ソファに座った際に扉が視界に入らず、落ち着いてくつろぐことができます。部屋中央の作り付けの収納棚を飾り棚として使っています。物を詰め込んでしまうと生活感が出てしまいますが、飾るスペースとして利用することで生活感を感じさせることがなく部屋のアクセントとして活躍しています。また、ダイニングスペースとリビングスペースを視覚的に分離して見せる効果もあります。照明を工夫して1LDKでも狭さを感じないインテリア出典:コーディネート事例こちらのお部屋は、「LDKと1部屋が繋がったワンルーム型」タイプです。ソファの背もたれを寝室側に向けて配置して、ソファに腰掛けている時に、寝室が目に入らないような工夫をしています。賃貸住宅では、建物そのものをリフォームできないので、調光機能がついていたり間接照明の役割もできたりするような照明器具やスタンドライトを利用して、お部屋の雰囲気づくりに役立てています。ダイニングをなくし、くつろぐ空間に特化したレイアウト出典:コーディネート事例こちらのお部屋は、「LDKと1部屋が完全に離れている分離型」タイプです。セカンドハウスとして利用されているお部屋のため、ゆったり過ごすことを目的としています。このお部屋では、3食調理してしっかり食事するといった暮らし方はされていません。軽食をとったりお酒を飲みながらつまむような食事形態がメインとなるため、ダイニングスペースは必要ないと判断されました。その分リビングスペースを広くとり、ダイニングテーブルを置かない代わりに大きめのセンターテーブルを配置しています。理想とする生活スタイルに合わせて本当に必要なものを取捨選択することは、居心地の良い空間をつくるために大切な考え方です。リラックス空間を守るためのメリハリのあるゾーニング出典:コーディネート事例こちらのお部屋は、「LDKと1部屋が完全に離れている分離型」タイプです。一般的によく見られるLDKを、ダイニングとリビングのスペースに分けて考えるのではなく、「仕事スペース」と「リビングスペース」に分けるゾーニングとしています。もちろん、使い終わるたびに片付けて家じゅうすっきりを保っているのが理想ではありますが、毎日利用する使用頻度が高いものや、片付けてしまうと不便が生じるものは、結局出しっぱなしになるのはよくあることです。ごちゃつきがちな空間を最初から分けてしまい、リビングや他の場所が雑多にさせない工夫は、使い勝手のよさとすっきりしたお部屋を両立させるために取り入れたいアイディアです。すぐに増えてしまうプリント類を、必要な期間だけにドサっと保管できるエリアをお部屋の中につくるなどといった方法にも応用できる考え方です。1LDKのレイアウトに迷ったらコーディネーターに相談1LDKのお部屋の特色や、レイアウトのポイント、実例の解説などを紹介しました。1LDKは一人暮らしにぴったりの間取りであり、一人で暮らしていく部屋は、自分だけのこだわりを詰め込んで「自分が帰りたいと思える部屋」「自分がにとって居心地のいい部屋」を追求することができます。ただおしゃれなだけでなく、自分らしさにこだわったコーディネートや使い勝手のよいレイアウトを手に入れたいならば、インテリアのプロに相談すると適格なアドバイスをうけられるはずです。引越しのタイミングに合わせて、家具やインテリアの新調や見直しを検討している場合、まずはお気軽にご相談ください。